五木寛之原作「青春の門」とは?
冒頭「香春岳(かわらだけ)は異様な山である」から始まる作品を象徴する一枚です。
もとは1969年より五木寛之さんが週刊現代に連載をはじめ大ヒットとなった長編小説で、文庫本にして全14巻!今や電子書籍としても読むことができるようになりました。
1975年、当時の東宝の看板プロデューサー藤本真澄氏は初の映画化にあたりこのように語っています。
「週刊現代に「青春の門•筑豊篇」が始まるやいなや、私はぜひ映画化したいと思い、五木さんに映画化の許可をお願いした。それ以来、紆余曲折はあったが、ついに念願がかない、原作者五木氏推薦の浦山桐郎監督の手により映画化されることになった。脚本の決定稿ができるまでには、二稿、三稿と重ね、一年有余の日が過ぎた。登場人物も多彩なため、キャストも二転三転したが、ついに理想に近いキャストを編成することができた。二ヶ月にわたる筑豊でのロケもスタッフの努力で大過なく終わり、遂に作品は完成に近づきつつある。私たちの四年に亘る苦心もようやく実を結ぼうとしている」
のちに東映でも映画化、テレビドラマでも2度3度とリメイクされ
舞台や漫画にもなりました。なぜにそこまで日本人の心をつかむ作品だったのでしょう
あらためて今、その魅力に触れたいと強く思います。