チクホウフォーカス

2013年〜共同ポケットの活動記録です。

なんちかんち言いなんな!

リアリズムを追求する浦山監督の作品らしく、映画の中の台詞はかなり地元ならではの
言い回し、筑豊人なら思わず膝を打つ言葉が出てきます。
同じ福岡の言葉でも、それは博多弁とはまるで違うニュアンスなのです。

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朝鮮人の子供をみんなでいじめ、言い訳をしていた信介に対し、母役の吉永小百合が平手打ちのあとに一言。
「なんちかんち言いなんな!たったひとりに大勢でかかるとは男のやることじゃなか。
お前のとうちゃんは男の中の男やった。香春岳が笑うとるばい。」

とうちゃんとは、落盤で閉じ込められた朝鮮人坑夫を、自らダイナマイトを抱えて
助けに入った地元のヒーロー伊吹重蔵。
「馬鹿も利口も命はひとつたい」が口癖。
すかっと味わい深い筑豊弁の名台詞もまた、この映画のみどころの一つかもしれません。